晩秋の涸沢漫遊 (2日目)

 深夜2時。フライシートがバタつく音で目覚め、周囲に迷惑をかけてはいけないと補修のため外に出る。すると、こぼれんばかりの満点の星空が天を覆っていたことに気が付いた。風に感謝。
 空を切る風の音は決して「静か」とは言えないが、山の中にいるからこその自然の音が、かえって落ち着きを与えてくれたりもするから不思議だ。自分の体調不良のために北穂東稜を諦めたため、以降、日が昇るまでゆ~くり眠ることができた。至極快適!

 朝。涸沢岳・白出コル方面を望む。
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 北穂・南稜。
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 ホントなら、このスカイラインを漫歩していたはずだが。。。また、来るよ~!
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 ぼちぼち起床し、朝食づくり。フランスパンにレタス、チーズ、生ハムが豪勢にはさまれたサンドイッチに、これまたフツーじゃ考えられない「たっぷり生ハム入り」コーンスープ。。。
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 オレンジ色のテント生地を透かしてきた光が邪魔をして、上手に撮影できず。。。朝からワイン片手にフランスパンを頬張るウラヤマシイ人も!?え、ワタシはって??
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 名残り惜しいが、遠方から来てる方が大半なのでぼちぼち撤収に入る。苦労して設営したテントをバックに記念撮影!!
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 涸沢で異常なほどに目立ったテント。興味を持たれた多くの方々が「これ、何キロあるの?」(1張25kg以上です)、「何人用テントなの?」(15人用らしいです)、「どこ製なの?」(アメリカだそうです)、「幾らするの?」(現在、60万円ほどとか)など、質問攻め、撮影攻めに遭ったりも!?
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 さぁ、いざ撤収!見る間にしぼんでいくテント。設営に苦労したのがウソのよう。
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 ポールを抜いて、あとは普通のドームテントを畳む要領。撤収は実にカンタン。
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 それにしても、普段はせかせかした山歩きばかりしていたので、展望素晴らしき天上の楽園でゆ~っくりできたことは嬉しかった~!ヒュッテには生ビールやおでんもあるし、展望居酒屋としては最上の部類に入ると思われる。

 そうは言っても、歩かないと帰ることもできない。帰りにはパノラマルートを初体験!ヒュッテの後ろ側から涸沢を見ることがなかったので、とっても新鮮!
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 紅葉彩る岩場を歩くというスパイスも効いている。
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 ホントに知らなかったが、パノラマルートからは槍ヶ岳が望めるのだ!この週末は我らが「ぶらいあん」とNakamuraさんが北鎌に入っているので、手を振ってみた。
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 涸沢のカール地形を遠望することが無かったので、この景色もすんごく新鮮!こうやって見ると、山ってどんどん削れているんだなー、と思う。この辺りも何千年もすれば、奥穂も風化し瓦礫に帰り、穏やかな山容に変わっているかもしれないなぁ。
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 コルを越えると、今度は徳沢へ向かって下っていく急峻な谷が鮮やかに染まっていた。
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 快適なペースで下っていくと、奥又白沢に出会う。この奥には「氷壁」の舞台になった明神の岩壁が控えている。
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 樹林帯を下っていくと、左手に「氷壁」のナイロンザイルが発見された碑があった。碑の前には鮮やかな盆花が添えられていた。親類によるものか、はたまたドラマを見た方が供えてくれたのか知らないが、不意に両手を合わせずにはいられなくなった。

 梓川のほとりまで降りてきた。上高地へと続く道は、猿たちにとっても生活道路の一部となっているようだ。抜きつ抜かれつ、威嚇されるわけでもなく共生状態にあるようだ。彼らからしてみれば「怪しい奴らが歩いているなぁ」くらいなもんかもしれない。
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 嘉門次小屋へ寄る。一瞬、マチャプチャレと見紛う高峰が明神。冷えた体を「きのこそば」で温めた。がっつり載った「山のきのこ」がとっても美味であった。
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 囲炉裏端に上がらせていただく。仲間が注文した岩魚(いわな)の塩焼きを焼き上げるところを見せていただく。
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 先ほどまで火に焙られてピクピク動いていた岩魚も、さすがに観念したようだ。肉身はほくほくジュースィーで頭から骨まで丸々頂ける美味しさ!尊い山の幸にも感謝!
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 いつかまた、のんびりと日本酒を舐めながら味わってみたい。

 不意に飛び込んできた晩秋の涸沢漫遊であったが、愉快な仲間、美味しい料理にお酒、絶景なる紅葉を満喫することができた。お誘いくださった美都さん、快く引き入れてくれたF森さん、Aパーティーの皆様には、ホントに感謝している。

 さぁ、いよいよ秋も終盤。山が白く覆われる前に、もう少しどこかを歩きたいな。
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by kanechins | 2007-10-14 23:48 | 「山」の独り言 | Comments(0)

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