2018年9月27日(水)
いつも通りの、なんでもない通勤路。高速側道沿いの小さな凹凸で車が少し跳ねた瞬間。「ボボボボ・・・」という爆音とともに、金属を路面に引きずるイヤ~な音が。。。
「ま、まさかの・・・」マフラー落ち。幸いにも、まだ午前7時前で車通りが少なく、後続車は無し。1kmほど走るとコンビニがあるのを思い出し、マフラーを引きずり火花を散らしながら自走。
駐車場に停車し、恐る恐る車の下部に潜り込むと、タイコ(リアマフラー)とエギゾーストパイプ(エキパイ)の接続部が破断し、エキパイが落下。
整備工場に運び込むにも、レッカーをお願いするにも、ちと早い時間。今日はどうしても外せない出張もある。職場まで10km程あるが、このまま走ってエキパイ前部が破断し完全に脱落したら、もっと厄介なことに。
車中にパイプの固定に使えるものがないか探すが、山道具をすべて降ろした後でなにもない。コンビニに入るも、熱に耐えられそうなヒモ状のものと言えば、ケータイの充電ケーブルくらいか。
と、ふと目に留まったのが「安全ピン」。150円位、こ、これだ-!
徐に大ピンをつなげる。パイプを持ち上げ、小ピンも使って長さを調整し、タイコに近い位置に固定。安全ピンは若干のバネがあり、それを接続することで、少々の振動にも、熱にも耐えられそうだ。
少し走ってみると、排気音は喧しいが、なんとか走れそう。爆音を撒き散らすので、車間を大きくあけ、できるだけ裏道で職場まで。
職場で、地元に住んでいる方に近くの整備工場を教えてもらい、朝イチで預かってもらう。実は、あと1カ月ほどで乗り換えが決まっていたのでマフラー交換は避けたく、ガス溶接か何かで一時的にしのげないか相談。
そして、お昼に回答が。
「腐食が進んでおり、パイプ接続部が薄くなっているので溶接できそうにない。」とのこと。ちーん。。。
仕事が終わり、雨の中、工場へ。「とりあえず、針金でしっかり吊っておいたから、1カ月ほどなら我慢して乗ってみたら。」と。そうは言っても、この爆音はちょっと。それに、多分、整備不良に該当するよね?街中で怖いお兄さんに睨まれても困るし、いや、これは本当に困ったぞ。
2018年9月28日(木)
未消化の夏季休暇があったので、急遽、お休みを頂く。金曜は会議があるし、週末はどうしても車が必要なので、今しかない。
まず、市内の板金屋さんをネットで検索。溶接専門のお店があるが、どうやらマフラーの溶接って車に装着したままはできない(インナースパークで引火の可能性があるので当然か)らしく、リフトアップし、外してからさらに保護部材などを当てて調整しながら進める作業になるらしく、それなりの時間とコストがかかりそうだ。
いっそ、廃車にしてしまうのも手であるが、1カ月強のレンタカー代を試算すると、コンパクトカーであっても10万かかる。むむむ。
次の車をお願いしているお店の開店時間を待ち、担当者に事情を説明。すると、「軽で良ければ、今なら1台空いているので代車出せますよ!」と!エキパイ総とっかえだし、乗り出し支障があるので査定は当然下がるのだが、1万で良いという回答を頂けた。
しかし、これはつまり、もう1カ月は一緒に居れるはずのフィールダーと、突然のお別れということでもある。
慌てて、車中の荷物を片付けに入る。スペアタイヤボックスの牽引ロープやジャンピングケーブル、工具も忘れずに。交換用の電球が2つも出てきたり、サンバイザーの裏から北海道フェリーの車両積込証が出てきて懐かしんだり。
そして、問題はドライブレコーダーの取り外し。ネットで調べると、みんな、かなり苦戦を強いられているようだ。ホームセンターに行き、使えるものがないか検証。
すると、エンブレムをはがせるナイロン線によるワイヤーチェーンみたいなものを発見(238円)。
ついでに、所属山岳会のシールも剥がしたく、ステッカー剥がし(4つ、348円)も購入。
これを使ってごりごりやると、いとも簡単にGPS内蔵の基台が外せた。
フロントガラスに残ったテープ。あれ?爪で簡単にはがせる!?そうだ、思い出した。最初に装着したときに位置が悪く、バックミラーと干渉してしまい、慌てて両面テープを買ってきて張り直したのだった。
これが奏功し、基材が柔らかいものを使用したため、簡単に外せることができた。これが付属のテープだとカチカチに固着し、きれいにガラス面から剥がすのは大変らしい。
むしろ、山岳会のステッカーの方に苦戦。刃を当ててもぼろぼろに崩れてしまうので、糊剥がし液を投入。これで粘着剤を緩めて刃を当てたら、きれいに除去できた!
続いて、車両の譲渡に必要な書類の準備。引っ越しに伴って車検証の記載を変更していなかったので、「前の住所と紐づけできる住民票」が必要。また、現在の住所地で「印鑑証明」を取得していなかったので、これらの手続きに市役所へ。
全ての準備が終わったのが午後4時。最後に、記念撮影。
思えば、北は北海道に2度フェリーで渡り、南は九州まで。佐渡も何度か渡ったなー。春夏秋冬、ぼこぼこの林道や、お腹をするような深雪など、かなりの悪路も走破してくれ、数えきれないほど車中にも泊まったなー。
うちに来た時は、7歳。しかし、なんと走行距離は7,000km。偶然にも、鳥取からやってきたフィールダー。雪国と海に近いところから来たので錆は気になったが、距離を乗るのであまり気にしなかった。
あれから7年、もうちょっとで15歳。走行距離は、まだ15万km超。車は走行距離だけではなく、重加算税ものしかかり、経年劣化の影響も避けられず、そろそろと思っていた矢先。まだまだ一緒に居たかったけれど、突然のお別れだ。
余談だが、排ガスさえクリアできていれば、古い車を永く乗ることは良いことだと思うのだが、なぜに税金が加算されるのだろう。
振り返れば、先週の瑞牆の山奥や、高速道路の走行中でなくてよかった。最後の最後に、ある意味、理想の時間帯と場所でマフラーは落ちてくれた。偶然とは思うけれど、ほんと、最後の最後まで頑張ってくれたなー。
この後、海外に渡るのか、解体されるのか、パーツ取りされるのかわからない。今まで、本当に、本当にありがとう。大好きでした。さようなら。。。