槍ヶ岳~穂高縦走(テント泊2日間) day2
2017年 08月 20日
午前03:45、起床。高気圧が本州に乗ってきたのか、昨日までの天気がうそのようだ。雨が降っていれば天狗原経由で下山しようと思っていたので、ほっとした。
さっと朝食を摂り、テントを撤収して、04:50出発。
まずは、大キレットの底を目指していきなり200m程度の下降から始まる。一見、とても険しそうであるが、至る所にマークが施されており、迷わずに慎重に下れれば難しくはない。マークを見失ったら、迷わずに引き返すこと。
およそ下り切ったところから、南岳方面を振り返る。
5:15頃に大キレット(最低コル)。ちょうど、朝日が昇り始めた頃だ。左上が北穂高岳、中間右上が長谷川ピーク。
ふと横に目をやると、裏銀座の峰々が。
05:45、長谷川ピーク。飛騨側(右側)に切れ落ちている部分が多く、昨日の雨と夜露が乾ききっていないこともあり、思っていたよりも緊張を強いられた。
長谷川ピークを越えれば、A沢のコル。歩いてきた道を振り返る。
大キレットの北穂高側。
一見、どこを登るのかわからないが、弱点に沿ってしっかりマークが施されているのが心強い。
振り返ると、ちょうど長谷川ピークを後続パーティが進んでいるところであった。
歩いてきた、大キレットを振り返る。
所々、ガレているところがあり、下に人がいることを考えれば慎重に慎重を重ねた登りが求められる場所が少なくない。
高度を稼ぐに従い、長谷川ピークが目よりも下の位置に。
ここが飛騨泣き。北穂側から下ってくると、一番の難所となると思われる。写真では判り辛いが、左中央のハング部分から下がすっぱり切れてコルになっているのだ。
飛騨泣き付近から振り返ると、長谷川ピークが随分と下になった。
06:40、北穂高小屋着。ここまで来ると、長谷川ピークがどれだかわからないくらいになる。昨日登った槍ヶ岳が燦然と輝いている。
パンを頬張り、06:45に出発。
06:50に北穂高岳(3,106m)に到着。南側に目を送ると、これから歩く涸沢岳(写真中央)と奥穂高岳(写真左)が望める。なんか、遠く感じる。
それは気のせいではなく、まず、北穂高岳を稜線に沿って降りなければならないが、結構シビアな場所があり、思っていたよりも時間がかかってしまう。
7月に登った前穂高岳・北尾根が見えてきた。何回見ても、かっこいいなぁ。
ハシゴ場、鎖場が思っていたよりも多く、アップダウンが続く稜線に体力を奪われていく。
08:10、涸沢岳(3,110m)着。穂高岳山荘、奥穂高岳が眼前に。
08:20穂高岳山荘着。
ここでしっかりと休憩。08:35に出発。
涸沢岳を振り返る。南側と北側では、顔つきが全く異なる。
ハシゴ場を越え、山頂から続く尾根に取り付く。
ガスの中に、ちょろっと槍ヶ岳が望める。遠くまで来たものだ。
09:00、奥穂高岳(3,190m)。5分ほど休んで出発。
さぁ、いよいよ長い下りが始まる。吊尾根の先に前穂高岳が聳える。
10:00、紀美子平。ここでも5分ほど休憩。ホントは前穂高岳も登ろうと考えていたが、テント泊装備をもって飛ばしてきたので疲れが蓄積しており、これからの下りを考えて大人しく重太郎新道を下る。
今年、下部のハシゴ場付近で事故が相次いでいるらしい。足に疲れが出る頃なので、下部も気を緩めてはいけない。
11:15、岳沢ヒュッテ着。残ったパンを頬張りつつ、10分ほど休憩。
岳沢からの道は非常によく整備されていて歩きやすく、快調に飛ばしていくことができた。
上高地登山口。
天気が良いためか、河童橋周辺はまるで新宿のような人混みでびっくり。
そして、12:35に上高地バスターミナルに帰着。
運よく、到着していたバスに乗ることができたが、恐らく異臭を放っていると思われ、バスの中ではおっきな荷物を抱きながら落ち着かなかったなぁ。
駐車場の隅っこで、びっちゃびちゃに濡れたテントを干し、充実した週末は幕を閉じた。
【参考タイム】
03:45 起床
04:50 南岳キャンプ場を出発
05:45 長谷川ピーク(0:55 CT1:00)
06:40 北穂高小屋 06:45発
06:50 北穂高岳(3,106m)(1:00 CT2:00)
08:10 涸沢岳(3,110m)
08:20 穂高岳山荘(1:30 CT2:15)08:35 発
09:00 奥穂高岳(3,190m)(0:25 CT0:50)09:05 発
10:00 紀美子平(0:55 CT1:20) 10:05 発
11:15 岳沢ヒュッテ(1:10 CT2:30)11:25 発
12:35 上高地(1:10 CT2:00)
2日目の行動時間(休憩除く)7時間5分(CT11時間55分)
累積登高差 766m、下降差2,294m
2日間の行動時間(休憩除く)15時間20分(CT24時間55分)
行動時間/CT率 約61%(やっぱ、一人だと速い)
累積登高差 2,725m