槍ヶ岳~穂高縦走(テント泊2日間) day1
2017年 08月 19日
2週間前にパキった指が、いまだ良くならず。だもんで、久しぶりにテントを担いでソロで北アルプスへ行くことに。
今の自分がどれだけ歩けるのか不安ではあったが、ご無沙汰の槍ヶ岳~大キレット~穂高の縦走を企て、計画書を提出。総歩行距離34km、累積登高差はなんと2,700m。さて、どれだけ歩けるものか。
03:50、沢渡駐車場着。8月の週末なのに、だーれも居ないバスターミナル。
チケットセンターが開いたのが、04:30。それでも、列には20人も並んでいなかった。定刻の04:40にバス乗車(臨時便なので時刻表を参照されたい)。
予報は土曜日は晴れ時々曇り、日曜日は曇り時々晴れ。であったのに、上高地バスターミナルはぱらぱらと小雨が舞う。05:15に上高地発。
河童橋から見上げる穂高連峰。
なんか、思っていたよりも天気が悪い。
05:50に明神館を通過。06:30に徳沢園を通過。
07:15に横尾に到着し、最初の休憩。
ぱらつく雨で身体が濡れたので、10分ほど休憩して07:25発。河原添いの道は、全くと言ってよいほど人に会わない、静かな歩きとなった。
08:25、槍沢ロッジに到着。まさか、こんなに雨に当たるとは思わず、ザックもびちゃびちゃに濡れてきた。いよいよ登りが始まり、心拍数も上がってきたので10分休憩。
08:35に出発。08:55にババ平にある槍沢キャンプ場に到着。
トイレ、無料の水場完備の、素敵なテント場である。
5分ほど休憩し、09:00に出発。延々と続くかと思える槍沢の左岸を、ゆっくり上がる。沢の一番奥で左に屈曲する部分が「大曲」。
9:20、大曲。水俣乗越を越えて北鎌尾根を辿ったのは、もう随分と前のこと。日記を探してみたら、ちょうど10年前!てことは、このブログはもう10年以上続いているのだなぁ。(1泊で北鎌の記録はコチラ)
やがて、槍沢にかかる雪渓が見えてきた。左岸(向かって右側)に人が歩いているのがわかる。
独りだとつい飛ばしがちになってしまうが、慌てずに高度を稼いでいく。
10:00に天狗原分岐を通過。
右手に見えるモレーン(氷河に削り取られた岩石等が土手のように堆積した地形)の上に殺生ヒュッテが鎮座する。
振り返ると、左手に西岳(2,758m)が、中央には平らな赤沢山(2,670m)が望める。
ヒュッテ大槍への分岐もスルー。
11:10に殺生ヒュッテ通過。
霧のヴェイルに覆われた、巨大な三角錐が近づいてきてどきどき。
横に目を送ると、東鎌尾根を辿る登山者とヒュッテ大槍が望める。
さらに高度を上げて稜線が近づいてきた。
すると、な、なんと、突然に青空が!?
11:40、槍ヶ岳山荘に到着。殺生ヒュッテにテントを設営する予定であったが、思ったよりも良いペースで来れたので、天気が良い内に穂先へ上がることに。
ヘルメットを装着し、貴重品と食料を持って12:00発。
天気が好転してから、物資を揚げるヘリコプターが頻繁に訪れるように。
槍ヶ岳山荘にドラム缶を降ろすヘリコプター。
近々、登ってみたい小槍も偵察。なかなか面白そうな壁である。
先ほどまで穂先には人はほとんど取り付いていなかったような気がするが、好天を見て多くの登山者が登りはじめ、ちょっとした渋滞が始まった。
この2段梯子を過ぎれば山頂。
そして、12:30に日本第5位の高峰、槍ヶ岳(3,180m)に登頂。
どんどんと狭い穂先に人が上がってくるので、早々に下山開始。最後の2段梯子がボトルネックになっているようだ。
まだ時間も早いので、再び荷物をパッキングして南岳を目指すことにし、13:05発。写真は大喰(おおばみ)岳。
13:20に大喰岳(3,101m)、13:40に中岳(3,084m)を通過。中岳山頂から中岳へ続く道は途中、尾根が広くなり、視界が悪いときには迷いやすそうである。右奥が南岳。
14:05に天狗原分岐。疲れが取れていなかったり、天気が悪いようであれば、ここから槍沢へ下山しようと考える。
14:25、南岳(3,032m)に登頂。奥に蝶ヶ岳、右下に屏風岩が望める。
じきに、赤色の屋根とテントが望めた。
14:30に南岳キャンプ地に到着し、テント設営料1,000円/泊・人を支払いテントを設営。
槍での青空はどこへやら、再び小雨が舞い始める。テントの中で、持参したビールとワインで無事を祝い、夕食の準備を始める。
夕食を済ませると、雨も上がったようだ。小屋の裏側にある高台に登ってみると、明日に歩く大キレットを望むことができた。
小雨が舞ったり、止んだり。暗くなるまでは時間があったので、ワイン片手に読書タイム。仕事のことを忘れ、嗚呼、なんと贅沢。
8月の週末だというのに、テントは5、6張程度?
飛騨側からは常にガスが上がってくるが、蝶ヶ岳方面はガスが晴れるときがある。
小屋の温度計は、10℃を指していた。肌寒いということもなく、至極快適な温度である。しかし、山の高いところは、着々と秋の空気が漂い始めているようだ。
19時には寝袋に入り込む。明日の好天に期待したい。(つづく)
【参考タイム】CT(コースタイム)は山と高原地図(1991年版)から引用。
05:15上高地発
05:50明神館(0:45 CT1:00)
06:30徳沢(0:40 CT1:00)
07:15横尾(0:45 CT1:10)07:25発
08:25槍沢ロッジ(1:00 CT1:40)08:35発
08:55ババ平09:00発
10:00天狗原分岐(1:20 CT1:40)
11:10殺生ヒュッテ(1:10 CT2:00)
11:40槍ヶ岳山荘(0:30 CT0:40)12:00発
12:30槍ヶ岳山頂(3,180m)
12:50槍ヶ岳山荘(0:50 CT1:00)13:05発
13:20大喰岳(3,101m)
13:40中岳(3,084m)
14:05天狗原分岐(1:00 CT2:30)
14:25南岳(3,032m)(0:20 CT0:20)
14:30南岳キャンプ地着
〇休憩を除く歩行時間 8時間15分(CT13時間)
〇累積登高 1,959m、下降 431m