富山県南砺市に位置する、赤尾谷、上梨谷、下梨谷、小谷、利賀谷の5つの谷からなる「五箇谷間」が転じて「五箇山」の地名となったとされる。豪雪地帯であることから傾斜の急な大きな屋根を持つ「合掌造り」の家屋が点在する静かなる里。
1970年12月4日に「越中五箇山相倉集落」、「越中五箇山菅沼集落」として国の史跡に指定、1994年には重要伝統的建造物群保存地区として選定されている。また、隣接している岐阜県大野郡白川村の白川郷とともに「白川郷・五箇山の合掌造り集落」として1995年12月世界遺産に登録された。
いざ、冬の五箇山へ!北陸自動車道、有磯海SAでランチに「福来魚(ふくらぎ、ぶりの幼魚)の炙り丼」(冬季限定、880円)を。上市町「穴の谷霊水」の醤油で炙りあげたものにカニ身、とんぶりとろろが添えてある逸品、うまいよこれは!


まずは菅沼(すがぬま)集落にある展望駐車場(500円)に駐車し、集落を見下ろす国道156号沿いに雪道を歩く。






軒先にならぶ、かわゆいカエルたち。

帰りはなんと、エレベーターが駐車場まで運び上げてくれる。折角なので、もう一つの集落「相倉(あいのくら)」へ。ここも駐車場は500円。バス停ではレンタル長靴があった。

10分ほど山路を登ると林道に出て、集落が見下ろせる場所に。山が迫った谷間に合掌造りが建ち並ぶ姿はなかなか壮観である。晴れていれば、集落の後ろに白銀の峰々が望めるらしい。


集落まで下り散策しているうちに、すぐに夜の帳が下りはじめ、合掌造りの中から漏れる明かりが雪面に浮かび、これがまた幽壮でもある。夜は夜で、家の明かりが雪面に漏れて美しそうだ。



でも、なんで昆布が獲れないのに、こんなに昆布が好きなの富山県民!?
そこには「昆布」のふるさと北海道と富山の深い繋がりがあるらしく、知床の羅臼の昆布漁は富山県黒部市生地からの移住の人達によって開拓された歴史があるとか。
古くは北前船(きたまえぶね)により、また近年は北洋漁業により交流があり、北海道の魚や「昆布」は富山の伝承料理に深くとけ込んでいるとか。知らなかったが、富山県は「昆布」の消費量が一所帯あたり日本一らしい。
今日は、桝田酒造店(富山市)は「満寿泉(ますいずみ)」の純米吟醸。さすに白エビの子付(こつけ、焼いたタラコをまぶしたもの)、福来魚(ふくらぎ、ぶりの稚魚)を肴にすると、否応でも顔がほころんでしまう!
富山はお隣の県なのに、立山を挟んでいるためか、こんなにも食文化が違うとは思いもしなかった。嬉しいカルチャーショックである。
そして、富山の旅は続く。