裏剱ツアーday1(黒部ダム~内蔵助平~劔沢~池の平)

 2013年10月12日(土)
 連休初日は前線を伴う低気圧が日本海に残り、土曜日は雨が残る予報。以降は高気圧が張り出して来そうなので、行ってそうで行けていないエリア「裏剱」ツアーを敢行することに。初日は黒部ダムを下って、内蔵助(くらのすけ)平、ハシゴ谷乗越、剱沢経由で池の平へ至るコースだ。
b0050067_2149632.jpg

 午前05:30に扇沢へ。無料駐車場は当然ながら賑わっていたが、ぎりぎり駐車できた。荷物をまとめて、いざ出発!ん?なんかバックルがぬるっとした?まだ真っ暗だったので「ん?」と思ったが、人間、こんなときは思わずニオイを嗅ぐらしい。が、な、なんとウoコ!?だ、だ、誰だ、駐車場にした不届き者は!?

 付いちゃった運は仕方ない。幸いにもトイレには石鹸が潤沢にあったので、ウェストベルトを中心に洗う。これはきっと、好天に恵まれるに違いないな。しかし、朝からぷんぷん丸だ。バットレスのときと言い、なんだか最近、山に入る人のモラルを疑ってしまう。

 気を取り直して、黒部ダムまでのチケット(1人往復2,500円)をJAFカードを提示し1割引きで購入。連休だけあって、既に行列は駐車場の端まで伸びていた。
b0050067_21492211.jpg

 始発便は定刻の06:30に出発。座って乗れたので楽チン。トロリーバスは間もなく黒部ダム駅に到着。そのまま内蔵助谷方面の通路へ進むが、すんごい人でびっくり!ヘルメットを持った人も多い。下ノ廊下ってこんなに人気とは知らなかった。
b0050067_21502298.jpg

 団体も少なくない様子で、ここで渋滞に巻き込まれると大変!06:55に出発、さっさとダムを下り先頭集団に。気温が低く、ミストシャワーは有難迷惑。ここで07:10。
b0050067_21505356.jpg

 黒部川の左岸を進む。よく踏まれていて、歩き易い道だ。紅葉も色付いてきて、荷の重さを忘れさせてくれる。
b0050067_228560.jpg

 いよいよ、山も秋色が濃くなってきたな。
b0050067_2292744.jpg

 07:50、懐かしの内蔵助谷の出合へ。前に登った丸山東壁は、その時と変わらずそこに佇んでいた。
b0050067_2294119.jpg

 天候が怪しいため、休まずにそのまま内蔵助谷の右岸に入る。黒部ダムを下ってきた人たちのほとんどは下ノ廊下に向かい、内蔵助谷に入った人は極僅かと思われた。

 内蔵助平へ向かう道は思ったよりも傾斜が強く、またかなり荒れており、息を切らしながらの登りとなった。途中でザックを降ろし、小休止。傾斜が緩くなってくると、いよいよ内蔵助平である。

 09:15に渡渉点。細い鉄製の橋を渡った所で、とうとう雨に追いつかれた。ここで、真砂岳へ続く道と分かれる。
b0050067_22111815.jpg

 観念してカッパを装着。確か、新しいカッパを調達してから2年位経つが、使うのは初めて!どんだけ晴れ男だったんだ!?軽いし、水は良くはじくしで快適!
b0050067_22114097.jpg

 写真のように、深い笹に覆われた小川がそのまま登山道になっていて、黙々と濡れた石を渡って行く。
b0050067_22121154.jpg

 傾斜が増した所で沢とわかれ、登山道に入る。肩に食い込む重荷に喘ぎながら登ることしばしで、ハシゴ段乗越から振り返る内蔵助平。晴れているに越したことはないが、雨は雨で風情がある。
b0050067_22122248.jpg

 10:35に峠を越えると、不意に剱岳が眼に飛び込んできた!実は剱は未踏であり、間近で眺めるのも初めて。そのスケールに驚いた、でかい!
b0050067_2213754.jpg

 峠の北側は切り立った尾根伝いに降りる。所々、木製の古い梯子が幾重にも重なる。足を置く部分が折れていたりと、なかなかスリリングだ。
b0050067_22131725.jpg

 いつか滑りたい、剱沢方面を望む。
b0050067_2214238.jpg

 急な尾根を巻くように下ると、崩落地。
b0050067_22145281.jpg

 傾斜が落ちてくると沢筋の道へと変わり、劔沢の音が段々と大きくなってきた。途中で「増水時は左」みたいな看板があったが、そのまままっすぐ下る。じきに剱沢の河原に出た、11:25。雨も小降りになってきたので、腰を降ろして小休止。まだまだ先は長い。
b0050067_2215817.jpg

 11:35、出発。足場による簡易な橋を渡り、剱沢の左岸を辿る。じきに河原は広くなり、三ノ窓雪渓の下部にかかるかなりしっかりした吊り橋を渡ったところで、再び小休止。
b0050067_22171169.jpg

 12:10、ここが二股だ。
b0050067_22174048.jpg

 さぁ、いよいよ最後の登りだ。取り付きからかなりの傾斜。そして、再び雨に追いつかれる。
b0050067_2219861.jpg

 雨に打たれながら、緩くなった登山道をゆっくり登る。右手に仙人池ヒュッテが見えてくれば、稜線は近い。
b0050067_22201453.jpg

 登るほどに雨足は強くなり、次第に登山道は沢のようにバシャバシャと水が流れるようなってきた。とうとう、パンツの中まで氷雨が流れる混んできてちべたい。とにかく登るしかない。前線が通過しているにだろう、急激に気温が下がってきて手先の感覚が失われてきた。風が無いのが幸いで、これで吹かれれば低体温症になる危険も出てくる。この時期は気象遭難が怖い時期だ。

 ばしゃばしゃに降る氷雨をええいと振り払いながな登ると、じきに仙人池から続く尾根に辿り着いた、ここで13:30。分岐を左に曲がれば、池の平はもうすぐだ。

 道は尾根を外れてトラバース気味に下る。雨は一向に止む気配はなく降り続け、至る所で尾根から滝のように水が流れてくる。登山道はもはや沢と化し、歩みは遅くなる。
b0050067_22241317.jpg

 そして、14:00に池の平小屋に到着、ほっ。
b0050067_22254523.jpg

 受付するために屋根がある所へ退避。受付をしていると、トタン屋根を打っていた雨音が変わった。雨は霙(みぞれ)に変わったのだ。ほんと、追い付かれなくて良かった。

 あまりの寒さに、小屋で珈琲(300円)を頂くことに。風が凌げ、ストーヴの優しい暖かさにほっと一息。全身びっちょりなので、立ったまましばらく暖を取らせて頂く。「このまま小屋に泊まりたいな」、という甘い誘惑に負けそうになる。
 霙交じりの雨は止む気配がない。いつまでもこうしている訳には行かないので、思い切ってテントを設営に飛び出す。小屋の外のあまりの低温に身が怯んだが、そこは山ヤ、気合いでテントを設営した。

 中に入ってガスを点け、お湯を沸かす。さすがに今日はビールという気分になれず、持参したワインとウィスキーでココロの暖を取ることに。

 こんな天気を予想したワケではないが、今夜のメニューは「きつね肉うどん」。出発前に「3玉は多いんじゃ?」と言われたが、こんだけ冷えたので体が温まるうどん、3玉しっかり美味しく頂けた。具は真空パックの焼豚、油揚げの煮付け、乾燥わけぎである。
b0050067_22263343.jpg

 すると、外が明るくなってきて、雨が止んだ!?ガスも晴れてきて、「平の池」も見えてきた。
b0050067_2229481.jpg

 18時を回るとすっかり暗くなったので、乾燥した服に着替えて寝袋に潜り込む。雨だろうと沢用スタッフバックにダウンを入れてきたのだが、なぜだかびっしょりに濡れていたのが悲しい。このバッグはもうダメかな。
b0050067_22303222.jpg

 じきに再び、雨がテントを打つようになった。夜半、どんどん気温が低下してくるのがわかる。あまりの寒さにホッカイロを取り出し、鼠径部にいれる。温かい血液が循環するのがわかる。シュラフカバーも持ってこず、夏用シュラフだけではそろそろ限界な季節かな。(つづく)

 本日の歩行沿面距離は12.8km、登り累計1,672m、下り累計1,099m。標準コースタイムはおよそ10時間30分のところ、7時間程度で歩いた計算となる。
b0050067_2334179.jpg

[PR]
by kanechins | 2013-10-12 23:11 | 「山」の独り言 | Comments(0)

【 Facebook、Twitter、mixi からご訪問の方】  最新の投稿を見るには、タイトル「旅鳥の独り言」をクリックしてみてください。


by kanechin
カレンダー
S M T W T F S
1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30