フィリピン旅行記 6.Dauinでダイビング(前編)
2012年 09月 23日
朝から雨。旅の後半戦は「折角なのでリゾートもリサーチしないと」と思っていたけれど、なんか落ち込むわ。さて、「フィリピンのリゾート」というと、誰もが浮かぶのがセブ島では?実際、私もセブくらいしか知らなかった。けれど、いざ行くとなって調べてみると、実にダイビングスポットが多い国であった。
その中でも、世界中のダイバーの憧れとされるのが、アポ島(Apo island)。国際的なダイビング雑誌(Sport Diver Magazine,2008)で「世界のトップ100ダイブスポット」に選ばれたほどで、サンクチュアリ(水中生物保護区域)になっている。
そこで、アポ島に行けて、かつ現地人(もしくは外国人)経営の手ごろなリゾートを探したところ、ちょっとドゥマから離れるけれど、郊外のDauinに位置するLiquidが見つかった。メールを送ったところ、めっちゃフレンドリーな返事が速攻で返ってきた。細やかな相談にも乗ってくれたので、迷わずココに決定。
Dauinまで行ってくれるトライシクルを見つけて値段交渉し、いざ!ドゥマの街は緑や花が多く、落ち着く。集落の合間には学校も。
普通は15時チェックインなのだが、事情を話すと「いつきてもオッケー!」みたいな感じだったので、早めに。なんとか雨は上がったけれど、空はどんより。ダイビングに対する自分の不安の現れか?でも、雰囲気はとっても素敵な場所!
メールをくれた経営者のZoeは男性と思い込んでいたけれど、実際に会ってみると女性!それであの細やかなメール返信だったのね、納得。現地スタッフも笑顔が素敵な方たちばかりで、不安は徐々に飛んでいった。
しかし、ダイビングって、怖い。クライミングもそうだけど「-ing」が付くスポーツって怖いし危険。実際、水深20m付近でハイパーベンチレーションを起こしてパニックになったことが2度もある。いざというときも急浮上できない(血液中に溶解している窒素ガスは簡単に体外へ排出されないので、急浮上すると水圧の減少に伴い気泡が生じ血栓となる=減圧症)ので、遠のく意識の中で「あ、終わった?」って真剣に思った。ダイビングは2度とやらないはずだったのにな。あ、クライミングもいつもそう言ってるか。
時間は存分にあるので、ワタシは不安を払拭すべく、ダイビング講習用の深さが3mほどある海水プールへ。自分、実は水が怖かったりもする。そもそもプールが久し振りなので足が付かないだけで最初はドキドキであったが、徐々に感覚を取り戻して泳いだ後、素潜りして耳抜きの練習。うーん、なんとかなるかな?
受付、ダイブショップ、レストランを兼ねたメインの建物。
今回お世話になるダイブマスターはフィリピン人のJun。まだ若いけれど、ダイブ本数は4ケタとか。挨拶も早々に、周辺のダイブスポットをレクチャーしてもらう。外洋に近く海がきれいなだけに、不安よりも期待が徐々に増してきた。
夕食はみんなで会食。Zoeは話を聞けばオランダ人で、ダイバー客もほとんどが白人。よくある会食スタイルで、白人向けにボリューム満点なディナー。隣に座った女性は水中カメラマンで、700本くらい潜っているとか。ウミウシを中心に、iPhoneで個展に出された素敵な写真をいっぱい見せていただく。海の底って不思議な生き物がいっぱい。
とにかく、静か!そして、涼しい!前半戦は街の雑踏や鶏の鳴き声、うだるような蒸し暑さで寝不足が続いていたので、今夜はたっぷり寝られそうだ。
2012年 9月20日(木)
セブ島から昇る太陽。鶏も声も響かず、久し振りにぐっすり眠れた。水中で居眠りしたら一大事なので、よかった。
朝食からボリューム満点。食べられちゃう自分にもびっくり。
Junから、今日のダイブポイントのブリーフィング。ん?チェックダイブ(事前にレギュレータークリアやマスククリアなどの技術確認を水中で行うこと)ってないのね、やっぱり。
ということで、いきなり本番。大丈夫か、自分?写真が、今回お世話になる船。
「殿様ダイビング」で有名なフィリピン。ウワサどおり、ギアはセットしてくれるわ、背負わせてくれるわ、フィンまで付けてくれるわで、ほんと殿様気分。クライミングで言えば、エイトノットを結んでくれる感覚。いいのか??まぁ、いいや、笑。
1本目はDauin South(max depth 19m/58min)、2本目はPoblacion(18m/54min)。Safety stopは5m/3min。時期外れではあったのであまり期待してはいなかったが、まずまずの透明度と珊瑚や熱帯魚もそこそこ見られて満足。最初は呼吸が整わずに焦りもあったが、なんとかコントロールできたので大丈夫そう。
ランチは一旦寄港して。サーモンががっつり入ったスープが美味しい。
ここに来て、天候が一気に回復!対岸に見えるのはシキホール島?
午後はジープに乗って、ビーチダイブ。
静かなビーチ。
漁師さん、お気をつけて。
停泊している場所の下は珊瑚礁。
3本目はMasaplod(18m/58min)、4本目はSahara(18m/64min)。
Marcが、なんと”Go Pro"で撮影してくれた1枚。水中ライトがないので、発色が得られないのは仕方ない。
1日に4本も潜ったのは初めて。今回はダイブコンピューターを借りなかったのでよくわからないが、こんなに潜って減圧不要限界を越えていないのか?久し振りのダイビングはクッタクタに疲れたけれど、それ以上に楽しかった。
夕食までの間にログブックを書いたり、水中の生き物を調べてみたり。今回見つけられた生き物で覚えた単語は"napoleon fish"、"sea star"、"lion fish"、"flat heat"、"box fish"、"anemone fish"、"stingray"、"nudibranch"など。それぞれ、何かわかるかな?
答えは、ナポレオンフィッシュ(そのまんまや)、ヒトデ、カサゴ、ヒラメ、フグ、クマノミ(ニモ!)、エイ、ウミウシ。昔はよく潜っていたというカナダ人のおじさまにも色々と教えてもらう。
そして、夕食はマグロのステーキ。って、でかっ!!48も日々、1日5食を頂いているだけあって、完食、あっぱれ。
それにしても、静かな夜がこんなにありがたいものだなんて。考えたら、日本の夜って静かだよなー。
明日はいよいよ、念願のアポ島!小型船に往復2時間乗るので、しっかり休む。
(つづく)