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by kanechin
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伊豆・海金剛 「Super Rain (7P・220m,5.10b)」

 2011年11月3日(文化の日)

 いよいよ、だ。何年も前から気になっていた、西伊豆・波勝崎にある海金剛に行く機会にとうとう恵まれた。城山から土肥、松崎を経て雲見オートキャンプ場へ。1日500円の駐車料金を払い、管理棟前に駐車。荷をまとめて出発。

 車道を下ること3、4分の大きくカーブする場所からアプローチ。「雲見54番」と書かれた電信柱から左の踏み跡に入る。知らなければ、まずわからないぞ、これは!
伊豆・海金剛 「Super Rain (7P・220m,5.10b)」_b0050067_193116.jpg

 すぐ右手にあるミカン畑には入らない。ここでジョロウグモの巣と戦いながら5分以上のロス。さらに上に進むのが正解で、じきに水平移動となる。気持ち下りながらの水平移動となるが、部分部分が悪いので注意。迷ったら、とりあえず下に向かう。3~40分も歩くと崩壊した岩場に出る。ここは尾根に上がらず、下るのが正解。
伊豆・海金剛 「Super Rain (7P・220m,5.10b)」_b0050067_1131435.jpg

 小尾根を下っていくと、支点が整備された場所からロープを出して懸垂下降。
伊豆・海金剛 「Super Rain (7P・220m,5.10b)」_b0050067_1143280.jpg

 広場に出ると、そこが西岩壁の基部。写真にある岬のコルを越えると正面壁だ。
伊豆・海金剛 「Super Rain (7P・220m,5.10b)」_b0050067_116373.jpg

 どどーんと聳える海金剛。なんだかスケールがわからないが、標高差で150mを越えるようだ。
伊豆・海金剛 「Super Rain (7P・220m,5.10b)」_b0050067_116392.jpg

 他に1パーティが「Super Haruna」に入っているだけで、人気ルートの「Super Rain」はなんと貸切!木にスリングが巻かれており、取り付きはすぐにわかった。

 1P目(5.7、35m)は恒例によりワタシ、09:25に登攀開始。ここはまだアプローチの一部って感じかな。途中、カムで支点は幾らでも取れる。「フレーク手前でピッチを切る」とあったので、カム2つを使って支点を構築。
伊豆・海金剛 「Super Rain (7P・220m,5.10b)」_b0050067_1205881.jpg

 2P目(5.8、25m)は相棒。フレークからコーナーを登るとスラブ面に出て、下部をトラバース。森のテラスに入り、懸垂ポイントを通過するとフェース基部へ出る。
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 3P目(5.9、35m)はワタシ。フィンガー~ハンドのクラックを直上する。写真は3P目の出だし。「ナッツがあるとよい」と聞いていたが、なるほど。
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 松の木から左上すると、枯れ木から右上するシンハンドへ。クラックが閉じているブランクパートが多く、ナッツとTCUを固めて取り、ちょっとびびりながら右上。薄かぶりの部分から再び左上するが、ここは支点も取れて容易。
伊豆・海金剛 「Super Rain (7P・220m,5.10b)」_b0050067_1334952.jpg

 写真は3P目をフォローする相棒。
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 4P目(5.10b、30m)は相棒。新しいトポでは10aになっていたが、どっちでもいいでしょう。瑞牆グレードなら5.8とか9だと思う。でかい岩が浮いていたりしてびびる。上部はトポでは「フィスト」とか書いてあったが、そりゃないでしょ。と思って新しいトポを見たら「オフィズス」になっていた。ともかく、相棒が得意なパートでよかった^^;。
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 ワタシゃ、やっぱワイド系はまだまだ修行が足りないなー^^;。
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 5P目(5.10b、35m)はワタシ。「先人クラック」と呼ばれる美しいフィンガー。小ハングが2つほどあるが、クラックが発達しているので快適に登れて楽しいっ!
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 一つ目のハングを越えた場所から。ネイビーブルーの海原をバックに登れるってステキだっ!
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 高度を増すにつれ、波勝崎の美しい景観が望めるように。
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 うーん、写真で見ると高度感があまりないなぁ!?
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 少し時間に余裕がありそうなので、景色がよい場所でランチ。
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 いよいよ、下部要塞だ。6P目(5.9、35m)は相棒で、ワイドから。フォローしてみると、見た目よりもカブっていてパワーを吸い取られた。
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 7P目(5.8、25m)はワタシ。「出だしが核心」とあったがその通りで、フェースにスタンスが乏しく、オフセットした面に足を張ってパワーと根性で乗り越えた。ここまでノーテンで来ただけに、かなり焦った^^;。あとは快適なカンテを登ると山頂だ!お疲れ様~!
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 憧れのルートを自分たちの力で、しかもOSで登れてうれし~。グレードはそれほど高くはないが、ビレー点の構築を含めてオール・ナチュラルプロテクションでオールフリーで登れるというのは素晴らしい!「大人気ルート」というのも頷ける素晴らしい1本であった!登攀終了、13:55。かなりのんびり登って4時間半の行程となった^^;。
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 山頂に下降支点があり、7P目を下降。取り付きより少し下った右側の、ブッシュの近くに次の下降支点。
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 ここから6P目取り付きまで下降。他の記録にもあったとおり、ここはロープの回収がしづらかった。次からは4P目、2P目、基部まで飛ばして下降可能(ロープは50mダブル)。最後の下降は1Pよりも左側のルンゼを下る。
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 登ってきたルートを見上げるのは、いつでも楽しい瞬間である。
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 荷をまとめて帰路につく。往路に懸垂した場所は容易に登り返しが可能であるが、高さがあるので注意されたい。
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 16:50、雲見オートキャンプ場に帰着。松崎町の道の駅「花の三聖苑」にある「かじかの湯」で汗を流すことに(年中無休、09:00~20:00、500円)。アルカリ性単純温泉で、一日の疲れが癒される^^。
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 風がびゅーっと吹いていたが、半そでTシャツでも暑いほど。まだシーズンは早いのか、岩場に人影が見えなかった。煽られることなく、のんびりと憧れのルートを登ることができて嬉しかった^^。さぁ、明日も楽しみだ。  (つづく)

【携行ギア】
 C4カム(~#3) 2セット+#3.5、小型ナッツ数本、TCU 1セットと、かなり過剰装備。実際にはC4は1セットあったら足りたと思うが、支点構築にも2~3本は必要なので不安なら2セットあれば安心。#3.5は1つは欲しい。小型ナッツはあった方が安心。
by kanechins | 2011-11-03 23:58 | 「アルパイン」の独り言