瑞牆十一面岩「ベルジュエール」

 2011年10月 9日(日)
 瑞牆山・十一面岩「ベルジュエール(5.11b、8P)」。岩をやっている人であれば誰もが耳にしたことがあり、そして遠き憧れでもある単語ではないだろうか。初めて大フレークの写真を目にしたのは、かれこれ13,4年も前かと思う。当時は一生触れることがない世界と感じていた。
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 そのルートを今、眼前にしている。去年、途中でビバークしたパートナーは珍しく緊張の面持ちであったが、このルートのすごさを全く想像できていないワタシは比較的、脳天気であった。空気はかなり冷たいが、天気は上々。

 S大学の上手なパーティーが先行。1P目の核心(5.11b)は果敢にフリーで越えていった、やるな。
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 1P目はワタシ。昨晩の雨で森が全体的にしっとりとしていたため、出発を遅らせていた。時間は限られているし、迷わずアブミを取り出す。が、ハング上のボルトがとにかく遠くて苦労。墜ちれば左壁に激突するので、たとえA1でもクリップはかなり緊張。ハングを越えれば快適なスラブ。
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 1P目上部を振り返ったところ。
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 2P目はパートナー。5.7って書いてあるけど、そりゃないでしょ^^;。回り込んでからの数歩もちょっと度胸が要った。
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 3P目はワタシ。スラブからコーナー。ロープはいっぱいあるとのことで、さらにコーナーを詰める。通常はここでピッチを切るみたい。すぐに傾斜は増し、否応なしにスラブ面へ。ロープは既に50m近く出ているらしく(今回は60mシングル使用)、おまけにロープはスラブ面を擦った上に大屈曲して劇重。重いロープを手繰りながらのランナウトはシビれた。コーナーにリングボルト2本あったので、ここで切る。恐らくこの上が「白クマのコル」。
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 フォローの重いロープも50m以上上げるので疲労困憊。
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 コル直下のクラックはフィスト~シンハンドで5.9。パートナーの得意とするところ。
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 ワタシャ、やっぱクラックは苦手だなー。
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 それにしても、瑞牆ってほんとにかっこいいなー。
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 6P目の大フレーク(5.9)はワタシ。
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 一旦下部スラブへクライムダウンし取り付く。下部はオフィズスでスタンスもあり中間部へ。が、ココからが悪かった><。体半分を岩につっこみずりずり上がる。傾斜が増した部分はどうしようもなく、A0を駆使。最上部はレイバックだが、ロープがフレーク内部に入っていると墜ちたときに切れそうで怖い。ありったけのパワーで角をとる。想像以上に厳しかったなー。
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 白クマを見下ろしたところ。
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 7P目(5.7)はパートナー。体が完全にチムニーに入ってしまうので、何が起こっているのかわからないが抜けてくれた!
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 チムニー内部の様子。ウワサどおり狭い!!上部では胸板と同じ幅になってしまい、ギアの回収が困難であった。ヘルメットはひっかかるし、もう大変!
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 なんとか抜ける。残りはまだ2ピッチあるが、時間は既に15:30を回っている。残念ながら、7P目終了点で撤退することに。折角なので、悪いというウワサの上部クラック(5.10a)の偵察。
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 秋の日はつるべ落とし。さ、降りよう。初秋の箱庭にロープを投げる。
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 2ピッチ懸垂して、白クマのコルへ。ここで16:30。
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 裏側へ歩いて降りて取り付きへ。荷物をまとめ、取り付きからの下降開始は17:15。さようなら、十一面。修行し直して、また来るよ-。
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 末端壁に降りた頃にはヘッドランプが必要なほど。森に入ると真っ暗。昼間でもわかりづらい部分は夜はほんとわからないが、カンで降りていき登山道へ。植樹祭広場へ着いたのは18:15。十一面から広場まで1時間か、覚えておこう。

 憧れのベルジュエールは敗退に終わったが、自分の持っている力を出し切れたためか悔しさは残らなかった。まっだまだ修行が足りないなー。やばいな、ますます瑞牆の魅力に惹き込まれてしまった^^;。さらに修行を積んで、出直してきたい。憧れのルートに導いてくれたパートナーに感謝! (つづく)
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by kanechins | 2011-10-09 20:43 | 「アルパイン」の独り言 | Comments(0)

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