小川山の季節到来(前編)
2006年 06月 25日
川上村・川端下の集落に入り、天に突き出る岩峰群が見え始めると、正直「わくわく感」よりも極度の緊張の「どきどき感」が強くなるのはいまだに変わらない。
天気は薄曇りで、屋根岩には軽くガスが巻いていた。
今回のテーマは「マルチピッチ三昧」であったので、入念にギアの確認をする。
日曜日だというのに車は少なく、テントの数もまばら。キャンプ場を登り、屋根岩2峰の基部に出る。薄暗いためか、強い威圧感を感ぜずにはいられない。
最初の目標は、屋根岩2峰の名ルート「セレクション(★★、6P、5.9)」。ルートを見上げる「愉快な仲間たち」。
2パーティーに分かれて登攀準備。写真は「ぶらいあん・kentaro」ペア。私はShimizu師匠とロープを結び合う。
1つ上のルートに取り付く彼ら。上部でトラバースし「ダーククリスタル(★★、5.9)」に入った。私たちはノーマルルート(1P、5.6、12m)を登攀する。
1Pの終了点でビレー(確保)してくれた師匠。昨年に登ったときにはこの時点で泣きそうであったが、今年は余裕を感じた、フォローだけど。。。
2ピッチ目は高度感が出始める「ダイヤモンドスラブ(★★、2P、5.8、20m)」。フォローで登る分には「快適、快適!」だが、ボルト間隔は遠いのでトップは。。。
ほぼ平行に登ってきた「ぶらいあん」と師匠。中央のシンクラックは、有名な「蜘蛛の糸(5.11c)」。
「ぶらいあん」パーティーはかなりしょっぱいルートのようで、Kentaroの笑顔には「苦味」が混ざっていた!?
正規の「ダーククリスタル」に戻りつき、広大なスラブを堪能していたようだ。
3ピッチ目(Ⅲ級、15m)のチムニーは、そのままトップに入らせてもらう。
(中編に続く)