映画 「CUBE 2」
2006年 05月 20日
今宵はウィスキーでも舐めながら、オールナイトとしゃれ込もう。
まずは、「CUBE 2」(2002年、米)。
鮮烈な印象が残っている「CUBE」(1997年、カナダ)の続編かぁ、と考えもなしに借りる。
「CUBE」は、謎の立方体空間から脱出を図る男女の姿を描いた異色サスペンスで、ミニシアター作品としては大いなる絶賛を浴びた作品。単純な立方体のセットだけで、閉鎖空間、絶望感、死、問題解決の模索、極限状態での人間模様の変化などを描いた、実にドキドキものの映画であった。
さて、「CUBE 2」。詳しく書くとネタがバレてしまうが、設定は「CUBE」が3次元空間での出来事なのに対し、「CUBE 2」では空想科学的な4次元空間が舞台となる。新たな要素が「時間」。時間軸のズレと収束によるパニックがメインとなっている。
良かったという点は、相変わらず臨場感に溢れており、まるで自分自身もCUBEの中に共に放り込まれて、精神的圧迫感を伴うハラハラ感で時間が経つのを忘れてしまったこと。
残念な点は、時間軸が加わったり、重力方向が変わるなど、あまりに「あり得なさ」すぎで、ふと冷静になるとリアリティに欠ける分だけ、恐怖感が薄まる気もした。ラストやCUBEそのものの意味づけもあまりにあやふやで、消化不良感が残る。続編への布石なのか?
ただただ脱出を試みてたまに敵(?)が襲ってくる「CUBE 2」よりも、次の部屋へ進むこと自体が恐怖である「CUBE」の方が、緊迫感がはるかに上回っていた感じを否めない。なんだか、また「CUBE」を観たくなってしまった。
さらに続編「CUBE ZERO」もレンタルが始まったようだが、気が向いたら(失礼)借りてみようと思う。
【自己評価 ☆☆☆★★】