八ヶ岳南部縦走 day1
2016年 08月 13日
八ヶ岳主要ルートの中で唯一歩いていないのが、権現岳~赤岳間の縦走。車が2台ないと不便なので、行けないままでいた。不意に訪れたこの好機、逃す術はなし。
美濃戸口に車を1台デポし、観音平へ。駐車場は2段になっており、上下合わせれば70台位は停められそう。簡易トイレが3基あるが、水場はないので要注意。
05:35、観音平(約1,560m)発。テント泊装備に加え、キレット小屋の水が枯れている恐れもあったので、歩荷トレを含めて水分を4.5リットルを担ぐ。久しぶりのせいか、ぐっと肩にくる。
06:55、押手川で小休止。雲海の中にいるので、比較的涼しい。
分岐を編笠山方面に進む。
徐々に傾斜が増してくる。ヤマハハコ(山母子、キク科の多年草)。雌雄異株で、花言葉はなるほど「母子愛」。
「冷たいビール」。。。
ウメバチソウ(梅鉢草、ユキノシタ科)。
08:05、編笠山(2,524m)頂着。残念ながら、ガッスガス。
慌てる旅でもなし、行動食を頂きながらガスが晴れるのを待つ。が、どうにも晴気配がないので、08:40に出発。小径を進むとゴロゴロと岩が重なる道へ。じきに青年小屋が見えてきた。
08:50、飯田時代に何度か訪れた、懐かしの青年小屋。
お盆で山も賑わう季節。安全登山を祈念。
09:00、出発。シラカバ林に囲まれた小径が心地よい。
ヤマハハコが群生している。
タカネナデシコ(高嶺撫子、ナデシコ科)。
ノロシバを越えると、ガレガレの岩稜帯が始まる。
可憐なるイブキジャコウソウ(伊吹麝香草、シソ科)。
お盆だけあって、賑わっている。
シコタンハコベ(色丹繁縷、ナデシコ科)。
10:00、権現小屋着。ガスに覆われ、暑くなかったのは幸い。
小屋番さんは、10年ほど前にI夫妻の結婚披露宴in青年小屋のときにお会いした方!お元気そうで何よりでした。http://kanechin.exblog.jp/5890286/
小屋の周辺に、キオン(黄苑、キク科)が彩りを添えていた。
10:35、出発。築、40年になるらしい権現小屋を後にする。
10:40、権現岳(2,715m)分岐。
ここから先は、未知のルート。このわくわく感、いいね。
最初に、長い梯子が掛かる大下り。濡れていると滑るので要注意。
可憐な、ミヤマウイキョウ(深山茴香、セリ科)。
下る、下る。
道標を兼ねた遭難碑。静かに手を合わせる。
ツルネに向かい、再び登りはじめる。
ガスはガスで、趣があってよい。
ケルン。
11:25、ツルネ。ここから、キレット鞍部へ向けて下る。
11:45、キレット小屋(2,440m)着。
テントは10張程度しか張れないと聞いており、お盆も重なったで心配していたが、杞憂。見晴らしがよい場所にテントを設営(1人1泊550円)。
水場は、やはり最近の干ばつで干上がっていた。
時折、赤岳が姿を見せてくれる。湿度120%で、すっきり晴れる気配はない。
キレット小屋。比較的に新しくキレイな印象。
テント場のすぐ近くに、コマクサ(駒草、ケシ科)の群生が。
セリバシオガマ(芹葉塩竈、ハマウツボ科)。
時間も早いので、野菜のぺミカンとポークビッツでコンソメスープを。
そうこうしていると、テントが徐々に増えていった。結局、夕方にはテント場は一杯に。
早目の夕食は、焼きビーフンに。
野菜ぺミカンとベーコンでささっと炒めれば完成。
久しぶりに荷を担いだ山。暗くなる前に眠気を催し、静かに寝袋にくるまった。(つづく)