東北土産 その1「マダニ」。

 ちょっとグロい写真もあるため、閲覧はご注意ください(スルーください)。

 青森ツアーが無事に終わり、信州へ向かう帰り道。
 運転をしながら「何か腋(わき)の下がむずむずする」と思って手を入れてみる。

 すると、「あれ?かさぶた??なんで??」。
 いやいや、腋の下を傷つけた記憶はないし。

 「なんか、このかさぶた、ブニブニする。ま、マ、まさか!?」

 次のパーキングで停車。多目的トイレを拝借し、上着を脱いで鏡で確認。
 すると、やはりマダニが脇の下に食らいついていた><。

 運転を替わってもらい、すぐにネットで対処法を調べる。
 すると、ある、ある。

 「たばこの火や煙を近づける」
 「エタノールを浸み込ませた脱脂綿で覆う」
 「左側にねじりながら引っこ抜く」
 「ワセリンを塗って窒息させる」
 「キン○ョールを散布する」
 「熱い湯舟に長時間浸かる」
 「電子ライターの火花を当てる」
 などなど「ホンマか?」みたいなものまで。

 お父さんに「たばこの火」を借りて、マダニに近づけてみる。
 すると、嫌がって体をもぞもぞさせている。

 「いいぞ、熱いだろ、そのまま離れるんだ!」と強い念を送るが、なかなか離れない。
 熱でやられて、食いつかれたままマダニに死なれても困る。

 はい、次。ワセリンの代わりに「オ○ナイン軟膏」をマダニにてんこ盛りにしてみた。
 これなら「虫刺され対策と一石二鳥!」とドヤ顔ができたのも束の間。

 軟膏って、体温で溶けるのね。しばらくして腋を覗くと、軟膏はすっかり無くなっていた。。。

 調べてみると、マダニというヤツは針を突き刺して血液を吸っている訳ではないらしい。
 なんと、ハサミのような口器で皮膚を切り裂き、さらにギザギザの歯を皮膚に刺し入れて宿主(ワタシ)
と連結し、皮膚下に生じた血液プールをちゅーちゅー吸うらしい。

 その際に、種によっては「セメント状物質を分泌して虫体と宿主を強固に連結」することもあるらしい。そのため、無理に引きちぎると頭部が皮膚に残るだけでなく、虫体内から滲出した雑菌や病原菌、ウィルスなどが感染するリスクもあるらしい。

 そうしている間にも、たまに「ちくっ」とするのだが、それは口器で皮膚を切って血液を出しているということか!

 おそるおそる見てみると、体長はおよそ6mm、体幅は4mmほどある。頭部は皮膚に食い込み、ぷっくりふくらんでいる。1mm以上は皮膚に潜っているように見える。
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 ということで、その場ではどうすることもできず、一晩を共に過ごした。切除が遅くなるほど感染症リスクは高まるらしく、明日は一番で皮膚科へ行こう。

 翌日。2時間ほど休みを頂き、皮膚科へ。連休明けのせいか、ウルシにかぶれた人、虫に刺されたのか肌が大きく腫れた人、キャンプでやけどした子供などで皮膚科はすごく賑わっていた。

 6、7人待ったあと、呼ばれて診察室へ。
 女医さんはぱっと見るなり、「あー、はい、マダニですね。良く気付きましたね。気付かない人も多いんですよ。取ってはいけないこと、よく知ってましたね。」とほめられた?ええ、必死で調べまくりましたので。

 「はい、切除です、これは。写真撮っていいですね。」
 ええ、はい。貴重なのですね。

 「はい、そしたら剃毛しますね。」ということで、看護婦さんにじょりじょりやって頂く。そして、局所麻酔をし、真ん中に穴が開いた手術布を当てられ、なぜか手足を押さえ付けられた。暴れませんって。

 麻酔で痛みはないが、何かこう皮膚が持って行かれた感覚はわかった。
 「うーん、これ、ダニの足かしら?毛根かしら?」、なんて台詞は、自分の中で留めておいてください、先生。。。何回か皮膚を引っ張られた感触があったあと、縫合。

 処置後にダニを見せてくれた。血液を含んでぷっくりふくれたマダニの頭に、自分の皮膚が残っているのが見えた。種類はシュルツェマダニ(Ixodes persulcatus)と言うらしく、信州の野山にもいるらしい。

 傷がふさがるまで抗生物質軟膏の塗布と内服を指示された。

 その直後、「あら、あなた!なにこの腕!!!」
 「あ、はい、ウルシです!慣れっこなので、こっちは大丈夫です!」
 「大丈夫じゃないでしょう、あなた!はい、この薬も塗ってくださいね。」と言われて、包帯でぐるぐる巻きにされた。ありがとうございます。

 頂いたお薬たち。抗生物質は軟膏は日に2回、内服薬は1日2回を5日間。
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 ちなみに、対処はやはり「皮膚科か外科で摘除手術が正解」だそうな。
 つまめばマダニ体内の雑菌やウイルスが逆流するし、強固に皮膚と固定されているので、万一うまく外れたとしても出血を伴い、感染症リスクを伴うとのこと。

 なぜなら、マダニが媒介するヤバイ病気はこんなにある!
 日本紅斑熱、Q熱、ダニ媒介性脳炎、エーリキア症、野兎病、ライム病、バーベシア症、ダニ麻痺症などである。
 そして、世間を騒がせている殺人ウィルス「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」だ。
 発症したら治療法はなく、現時点では感染者の30%が死亡しているという恐ろしい病気。(今回、ワタシを吸ったシュルツェマダニは媒介しないらしい)

 潜伏期間は、長いもので3週間!?もうしばらくは、色々な不安に悩まされそうである。

 そして、麻酔はほんの2,3時間で切れた。い、痛い!肉ごと取られているので当たり前か。マウスを動かすにも、歩くにも、ハンドルを握るにも、腋って意外に動かすのね。。。

 さて、その後の経過。切除5日後。
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 傷はふさがっていると思うが、腕を上げると糸で縛られた部分が引っ張られるのか、痛い。

 抜糸1週間後。傷はすっかりふさがったが、腕を上げると軽く痛みが走り、シコリが残っている。
b0050067_2230565.jpg

 あと1、2週間位は、異変が起きないか経過観察である。このまま治ってくれるとよいのだが。

 参考までに、治療は「保険適用」である。
 別に述べるウルシの処置を含めて、初診・処置・手術に2,660円、抜糸に540円、治療薬(ウルシのステロイド剤含)は680円なので、合計3,880円(保険適用後)となった。お土産代にしては、痛いな。
 
 ワタシの山仲間も以前、東北にある黒伏山で首筋をマダニにやられ、病院で切除した話を思い出した。
 東北の山、マダニに要注意である。

 注意点をまとめておくと、
 (1)藪に無闇に入らない
 (2)獣道(けものみち)を通らない
 (3)長袖・長ズボンを着用し、ズボンの裾は靴下に入れる
 (4)明るい色の服を着用し、時々、仲間同士でマダニが付着していないか確認する
 (マダニは動物の体温や炭酸ガスに反応して飛び移り、皮膚の軟らかい頭皮や首すじ、腋の下、わき腹、太ももの内側、外陰部等に移動して吸血するらしい。)
 (5)帰宅後は服は家屋内に放置せずすぐに洗濯する
 (6)すぐに入浴し、鏡などでマダニにやられていないか確認する
 (7)ディートを含有する「虫よけスプレー」も忌避に有効、などがある。

 いずれにせよ、咬まれてからどうこうするより、「咬まれるな」ということだな。
 みなさんも、どうぞお気を付けください。
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by kanechins | 2015-10-02 19:58 | 「日常」の独り言 | Comments(0)


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