八ヶ岳・石尊稜(1級上・Ⅳ-)

 2015年 3月14日(土) day1
 この冬は本当に忙しく、ろくに山に入ることができないまま3月を迎えてしまった。これはイカン!と、久しぶりにsonoと雪稜に行くことに。「北西稜?」「・・・ごめん、自信ないわ。(もちろん、ワタシ)」。

 ということで、まだ二人とも行ったことがないルートを探してみると、石尊稜が残っていた。某ガイドブックを見ると「初心者同士でも楽しめる」と、おお!

 金曜も早く帰れないのがわかっていたので、土曜日は移動日に。午前8時にウチに集合し、久しぶりの八ヶ岳山荘へ。そういえば、sonoと山に行くのはいつ振りだろう。お互いに話題が尽きることがなく、危うく諏訪南ICで降りそびれるところであった。

 八ヶ岳山荘には午前10時過ぎに到着。1日500円の駐車料金を八ヶ岳山荘で支払う。駐車券はシールになっており、車のダッシュボードに置く仕組みに変わったのね。裏を読むと、「コーヒーをサービスします」って、ほんと?帰りに検証だ。

 10:50、八ヶ岳山荘を出発。久しぶりの冬装備は重い、けど嬉しい!
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 11:35、やまのこ村着。美濃戸口の駐車場も満杯。当初は赤岳鉱泉でテント泊する予定であったが、この分だと相当の混雑が予想されたため、急遽、南沢を辿り行者小屋を目指すことに。
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 美濃戸山荘。ダブルアックスを持った団体さん。流行っているのね、アイス。
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 南沢は静か。雪が舞う道を歩む。肩に食い込むザック、沈むつぼ足、上がる息。下界の雑事を忘れることができる、よい。しかし、3月中旬にしては、雪が多い。
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 14:10、行者小屋着。例年、この時期はテント村になるはずなのだが、予報が芳しくなかったためか、この週末は静かそうだ。出発が遅かったが、良い場所にテントを設営できた。
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 雪が多いので水場を心配して水を担いできたが、杞憂であった。
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 冬の装いの行者。
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 持参したワインを飲みながら、早めの夕食。やることもないので、早々に寝袋に入る。風の音、隣のテントの談笑が子守唄に。山って、やっぱいいな。
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 2015年 3月15日(日) day2
 03:45、起床。テントの内側、シュラフカバーには霜がしっかり降りている。3月とはいえ、気温はかなり下がったと思われる。ガスを点け、お湯を沸かして朝食。

 05:40、出発。ちょっと、出遅れた感あり。
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 中山峠を越え、急な斜面を下る。すぐの沢はニセモノ。さらに下り、明るい沢に入る。今日、踏まれたばかりのトレースが雪面に延びていた。
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 07:00、下部岩壁の取り付きへ。既に下部岩壁の左側に4人パーティ、右側に3人パーティが取り付いている。さらに、2人組みが並んでいた。この隙に、ギアやロープを整える。
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 じきに、阿弥陀が朝陽に照らし出される。
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 さらに後ろに3人パーティが到着。その後ろに、さらに3人パーティが到着したが、この混雑振りを見て諦めたのか、下山していった。07:45、登攀開始。いつもは1P目はワタシと決まっていたが、今日のオーダーは珍しくsonoから。
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 思ったよりも悪そうで、苦戦を強いられていた。姿が見えなくなってからも、なかなか終了点に着く様子もなく、ロープは45m以上出た。コールすると、近くでピッチを切ってくれた。どうも、まっすぐに登り過ぎたっぽい。

 フォロー。氷が融けきった後にがっつり雪が積もった感じで、ピックがことごとく岩に弾かれる。下部の出だしから中間部が悪い。えらい難しいトコを選んだなぁ。これだから、登れる人は。
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 2P目はワタシで、カンタンな雪稜。ピナクルっぽい岩は左に巻いた。ロープ一杯伸ばし、シラカバでピッチを切る。3P目はsono。
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 徐々に高度が増し、一連の北アルプス連峰が望める。
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 4P目はワタシ。コンテで行こうと思っていたが、草付きはグサグサに腐っており悪く、再びロープ一杯伸ばしたところでピッチを切る。
 
 5P目はsono。この辺りから、雪は安定してきた。ロープが半分位出たところで解除し、ロールアップ。ここからコンテ(同時登攀)に入る。
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 気持ちの良い雪稜を辿ると、じきに上部岩壁が近づいてきた。
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 阿弥陀方面。中央下の稜線が、以前に登った中山尾根。その上の顕著な尾根が文三郎尾根。
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 10:40、上部岩壁。左側の顕著な尾根の、下部のルンゼに支点があった。
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 後続が迫っていたので、すぐに取り付く。6P目はワタシ。ホールド、スタンスは豊富ではあるが、どこまで行ってもピンが見当たらない。雪に埋まってる?風は冷たく強いし、まぁ落ちる気もしなかったのでぐいぐい登っていく。さすがにヤバイなぁ、というところで、やっとハーケン発見。ほっ。そこから右側のルンゼに入り、頂点のピナクルでピッチを切る。
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 sonoと阿弥陀。風が吹くたびに雪煙が舞う。
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 7P目はsono。ピナクルからは裏側のルンゼに入り、すぐに姿が見えなくなる。ロープはゆっくり伸び、一杯になったところで解除し、そのままコンテに入る。sonoは、まだ上部を登っていた。もしブルーアイスだったら、支点も取れずかなり嫌な感じになりそうだ。
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 11:45、石尊峰の山頂へ。これ以上、高い所がないのって気持ちいい。
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 ロープとギアをまとめ、主稜線を南に辿る。左が赤岳、右が阿弥陀岳。
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 日ノ岳を振り返る。かっこいいなぁ~。
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 12:30、地蔵分岐。
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 尾根にはしっかりと雪が乗っていた。
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 一面つるんつるんに氷化すると、かなりしびれるルートに豹変することも。しっかり雪が付いているので、比較的安心できた。
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 13:00、行者小屋。テントでお湯を沸かし、予備食として持ってきたカップラーメンを頂く。うーん、ただのインスタント麺なのに、うまいなぁ。周りの景色と一緒に、コーヒーの香りも愉しむ。贅沢な時間である。
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 時間だ。テントを撤収し、14:20に美しき白銀の八ヶ岳連峰を後にする。
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 16:20、八ヶ岳山荘。お疲れ様でした!
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 荷物を積み込み、駐車券を持って八ヶ岳山荘へ。そして、駐車券があるとコーヒーサービスというのは本当であった!ありがたく、挽きたてのコーヒーの香りを楽しめた。
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 帰り道。豊科ICで降り、相棒も合流して「きまぐれ八兵衛」へ。久しぶりの「きまはち長浜ラーメン」は、やっぱ美味しい!迷わず、替え玉も注文!
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 好天に恵まれ、3月にしては雪の量も豊富で、久しぶりの雪稜登りを愉しむことができた。石尊稜は初めてであったのでわからないが、岩のコンディションがあまりよくなかったのかもしれないが、とてもガイドブックにあるように「初心者同士でも楽しめる」という気はしなかったなー。

 しかし、ルートは変化に富み、人気も頷けるコンパクトにまとまった楽しい1本であった。

[装備]
・50mダブルロープのシングルユース(懸垂に備え1本は背負った)
・アルパインヌンチャクは2人で10本(十分に足りた)
・アイススクリュー1本、TCU1セットを持参したが使用せず。
・各自、シングルアックス。他のパーティは、ほとんどがアックスを2本所持していた。
・グレードは、1P目はⅣ+付けても良いと思う。個人的には、中山尾根1P目のほうがカンタンに感じた。上部岩壁1P目はⅢ+程度だが、ランナーは取れないつもりでいたほうがよいか。
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by kanechins | 2015-03-15 19:11 | 「アルパイン」の独り言 | Comments(0)


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