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by kanechin
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「山」がない土曜日。

 久し振りに山に焦がれるココロを見透かされたかのように、週末は悪天予報。このところ旱魃気味だったので、ありがたいことではある。気が付けば、蓮が花開く季節だったんだなぁ。
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 こんな週末は、久し振りに「松本」で過ごすことに。折角「岳都」に居るのに、気分は読書。山の、そして人生の師として敬愛する3の3を真似し、「松本駅改札前のスタバで読書」と洒落込もうと足を運ぶも、入口で踵(きびす)を返すことに。師曰く、週末のスタバは朝から攻めるが基本らしい。メモ、メモ。

 仕方なく、駅前のマクドへ。「花見の場所取り」の如く、アイスコーヒーと、たまーに無性に口にしたくなるハンバーガーをトレイに載せ、窓際の席を確保できた。マクドならではの喧騒と、入口近くの席で人の出入りが気になったが、それもすぐに意識から遠ざかることに。
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 今日の1冊は、第2回日本ホラー小説大賞受賞作である『パラサイト・イヴ』(瀬名秀明著)。ずっと前に自炊したまま、気にかけていた1冊である。

 詳述は避けるが、 ミトコンドリアの共生起源説(ミトコンドリアや葉緑体は細胞内共生した他の細胞に由来する考え)とミトコンドリア・イヴ説(母性遺伝するミトコンドリアの共通女系祖先、現在は父性遺伝するケースもあるとされる)、リチャード・ドーキンスの利己的遺伝子説(遺伝子の視点から自然選択や生物進化を考える)を巧みに連携させたホラーもの。ホラーというよりは、サイエンスサスペンス?

 仕事でミトコンドリアDNAを扱うことがあったからか比較的に専門用語は受け入れ易かったが、それでも何度か読み返して反芻しないと理解できない部分も少なくなく、読み応えは十分。マニアックな叙述が少なくないので万人ウケするのかわからないが、ドッキドキで久し振りに(ほぼ)ノンストップで読みきった1冊であった。

 松本の町並みを歩くことができたので、中町にある「松本市はかり資料館」へ。
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 明治35年創業の「竹内度量衝店」がその前身で、往時は、特に中南信地方の蚕業用の度量衝器や金庫の需要を引き受けていたとされる。国内外の「度」「量」「衡」に関わるはかり資料約1000点が収蔵され、実際に体験できるのが、また魅力であった。

 写真は「ロバーバル機構」。17世紀のフランスの数学者、ロバーバルが発見したもの。重心から重りの位置を変えても横棒が傾かないというもので、上皿天秤の原理となっているとか。すごいな。
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 写真は「弦鉄」(枡の対角線に付いている棒)。枡に入れた穀物を水平にするため、そして枡の補強のためにあるらしいが、弦鉄分の容積は加味されていないらしく量が少なくなるらしい。よくある「~あります」のマス(四角に斜め棒)はこれが起源らしい。
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 竹内度量衝店の当時の様子。
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 一抱えはある薬缶。これに水が入ったら、果たして持ち上がるのだろうか?
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 雨で北アルプスを諦めた日などに、いかが?
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「松本市はかり資料館」
開館時間:午前9時から午後5時まで (ただし入館は午後4時30分まで)
休館日:月曜日(休日の場合はその翌日)、年末年始(12月29日から1月3日)
観覧料:個 人 大人(高校生以上) 200 円、小人(中学生以下) 無料


 翌日は思いのほか天気が良く、松本空港に隣接する「信州スカイパーク」のジョギングコース(1週10km)を走ってみることに。空港施設の周りを辿るだけの無味乾燥なルートかと思いきや、緑や花が溢れる公園内を右に左にルートは走り、飽きることはなかった。いや、むしろ松本平の広大な風景を眺めながらのランは快適ですらあった。

 フタケタの距離を走るのは学生時代以来。ろくに練習はしていないが、11.14kmを1時間3分(平均5:37/km)で。正直、暑いしふくらはぎや腿は攣りそうだし、辛い!けれど、同じように走る人たちも少なくなく、また松本平の広大な景色を眺めながらのジョグはつまらなくはなかった。なかなか素敵なルートなので、機会があったら、また走りたいな。

 さて、仕事もピークを迎えている。もう少ししたらひと段落かな。がんば、自分!!
by kanechins | 2013-08-29 23:44 | 「日常」の独り言