地図と測量の科学館。

 2012年 8月18日(土)
 筑波山を下山後、すぐに土砂降りの雨。まだお昼を回ったばかりで時間もあることだし、ちょっと気になっていた場所へ Let's go!

 そこは、山屋であれば「ウォッちず」や「カシミール」等で頻繁にお世話になる国土地理院。その敷地内に併設されている「地図と測量の科学館」が目的地である。
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 入ってすぐに広がるのが、山岳部が赤色と青色で描かれた日本地図。左右に色セロファンが貼り付けられた立体めがねを付けると、あら不思議。山々が飛び出して見える。
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 これが(山屋には)面白い!まるで衛星に乗って好きな山の上空を自由に飛び回る感じ。九州、四国から始まって北海道の道東や利尻に至るまで、思い出の山々を懐かしみながら隈無く歩く。その熱心さは尋常ではなかったと思う、苦笑。これの立山バージョンとか穂高バージョンがあったら面白いのにね。

 ようこそ、「地図と測量の世界」へ!
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 紀元前からの地図や測量技術の変遷、昨今の測量技術などの展示。
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 山屋にはお馴染みの一等三角点標石!標石の下の柱石と盤石はこんなに深く埋まっているとは!
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 山頂で実際にこういったものをご覧になった方もいるかと思うが、これは「対空標識」と呼ばれ航空撮影された地形で三角点を同定するものらしい。
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 1/25,000図に自分で磁北線を引いている人も多いと思うが、当然ながら緯度が変われば偏角も変わるんだなー。場所による偏角の図。
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 「地球」は自転する天体なのだから真球ではないと思っていたが、直径で言えば40km以上も扁平な楕円体だったのね^^;。これを図る術を知りたい!
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 いろんな測量機器。なぜだか測量士補の資格を持っているので、レベル(水準器)やトータルステーション(写真右)は使ったことがある。が、今の電子レベルって、バーコードみたいな標尺に照準を合わせると勝手に計算してくれるみたい^^;。
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 「Master キートン」にも出てくる、北極星の位置から自分の緯度を知る方法。筒の延長線にある赤い球が北極星の位置。
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 300年以上も前に、イタリア人マテオ・リッチによって描かれた世界地図「坤輿万国地図」のレプリカ。坤輿(こんよ)は地球の意。そんな大昔に、これだけの精度で世界地図が描けるってすごいことだと思う。
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 この地図は、世界で始めて地図上に「日本海」と表記されたことからも貴重らしい。
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 今ドキの子どもたちは、親よりもパソコンに詳しいらしい。
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 地図の変遷が伺える、歴史的に貴重な地図(レプリカ)が並ぶ。飛行機も衛星もなかった時代の地図の変遷って、なんか感慨深いなー。
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 東日本大震災のコーナーもあった。GPS水準点が網羅されてから、地殻変動などのデータも詳細にわかるようになったみたいだ。こういった技術により、地震予知精度が向上すればいいな。
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 世界地震地図。相変わらず、日本ってすごい場所に位置しているのね。
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 最近、駅でもよく見かけるようになった点字の地図。
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 航空写真を基に等高線を引く手動の機械。今はコンピューターで行っている。
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 航空写真用のフィルムがいかに大きいかは、下の35mmフィルムと比較すれば一目瞭然。
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 国勢地図というばかでかい地図帳。地勢だけでなく、気象や農林業、商工業と多岐に渡るデータに及んでいる。知らなかったけれど、中身はインターネットで無料で閲覧可能!http://www.gsi.go.jp/atlas/atlas-etsuran.html
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 その中で、ふと目に留まったのが8月の相対湿度マップ。なぜ群馬は雷が多いのか、なぜ突然に岐阜から雨雲が発達することがあるのかがわかった気がする。なにも湿度が高いのは海岸線だけじゃないんだー。
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 とても印象深い「立体カメラ」。普段、自分の顔って写真とか鏡など「平面」でしか見られないが、このカメラで撮影すると自分の顔を立体的に見ることができる。そんな経験は初めてで、子ども以上にびっくり顔!
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 外はいつのまにか青空が広がっている!「地球ひろば」と呼ばれる屋外展示へ。まず印象付けられるのが、日本列島球体模型。直径約22mの地球儀を作った場合の日本の部分だけを作ったもので、20万分の1に相当する。この上は歩けるようになっていて、高度約300 ㎞の人工衛星から見下ろした地表に相当する。
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 普通のジェット機がせいぜい地上10kmなのだから、その30倍の高度!それでも地球はまだでかい!こうやって見ると、日本も大きいな~!

 今度は、地球を直径1mに縮小した地球儀(1,200万分の1相当)。こうやって見ると、ほんと地球って「水の惑星」って感じる。そして、左奥に見えるのが、この縮尺における月の位置。え!月ってこんなに遠くにあったんだ!
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 月って、もっとちっちゃいものだと思ってた、失礼。こんなに遠いと知ったら、月に行くのは止めておこう。
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 ちなみに、同縮尺だと太陽は直径なんと116m、距離は12.5kmにもなるとか。それでも夏はこんなに暑いんだから、太陽のパワーってすごいな!「太陽みたいな人になりたい」なんて言ったら、自らヤケドしちゃいそうだ。

 やっぱり目立つ、VLBIアンテナ。説明を始めるとすごく長くなるので、興味がある方は、ぜひWikipediaで。
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 売店にはマニアックな地図は本、模型が並び、休憩コーナーもあったりで、たっぷり3時間以上を楽しませていただいた。冷房も効いているし、これで無料って素晴らしい!暇な休日は、また行ってみようと思う。

 左が国土地理院本体、中央が科学館、右がVLBIアンテナ。
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 国土地理院「地図と測量の科学館」 http://www.gsi.go.jp/MUSEUM/index.html

・周辺マップ http://www.gsi.go.jp/common/000047960.gif
・開館時間 午前9時30分~午後4時30分
・休館日  毎週月曜日(休日の場合は順次翌日)、年末年始(12月28日から1月3日)
・臨時休館日:10月27日(土)、10月28日(日)
・電話によるお問い合わせ  029-864-1872
・入館料 無料
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by kanechins | 2012-08-18 23:14 | 「旅」の独り言 | Comments(4)
Commented by 深雪アニュイ at 2012-08-21 00:52 x
面白そうな所ですね。いつか行ってみたいです。一等三角点があんなに深く埋められているとは想像しませんでした。色々勉強にもなりそうですね~
Commented by NON at 2012-08-21 10:40 x
つくばにはしょっちゅう行っているのに、無料で楽しめる施設があるとは知りませんでした。

かねちんさんが、これだけ説明してくれたら行かなくても充分かも(^O^)きゃはは
Commented by kanechins at 2012-08-23 02:48
★深雪さん
好き嫌いはあるかと思いますが、個人的にはハマりました^^。1.25,000図も、実際に山で使っていると、よくこんな細かい谷まで描いてあるなーって思うこともしばし。今やネットでイロイロな地理情報もカンタンに入手できるし、国土地理院様々です。
実は、三角点の下1m以上のところ(模型だと、さらに30cm下方)に、これらが亡失しても大丈夫なように下方盤石も埋まってるらしいです。大事にしないといけないなと思いました。
Commented by kanechins at 2012-08-23 02:49
★Nonさん
そうですよね!昼間にお越しの際は、ぜひ涼みに(違うか、笑)いらしてください!私の説明なんぞ、10%にも満たないです。山屋はぜひ!!


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