韓国・インスボン遠征記 day5
2011年 09月 26日
早いもので、いよいよ最終日。午前5時半に起床しパッキング。大阪クライマーズもほぼ同時に起き出して行動開始!小屋から白雲台に向かい、すぐに登山道を右に逸れてインスボンとのコル(鞍部)を目指す。やはり一度歩いているとわかりやすい。下降点に到着する頃には、ソウルの街並みが朝陽が照らし出される。
最終日ということもあり、最も簡単とされる「ビトゥルギ(비둘기、ピジョン)ルート、4P90m、5.7・A0☆☆☆☆」へ。右上に抜けてから、もう1ピッチある。
1P目(5.6?25m)はワタシ。出だしはホールドが見つかるまでは「え?無理?」って感じで楽しかった。マントルを2回ほど返し、頑張ってスラブを登るとビレーポイント(以下、BP)。写真は振り返ったところ。
2P目(5.6、25m)はパートナー。快適なフレークをさくさくと登っていく。
BPがよくわからないみたいで、大ハング下をしばらく彷徨う。朝陽に照らし出される白雲台。
3P目(A0、17m)はワタシ。ホールド、スタンスが豊富なトラバースののち、A0(軽い人工登攀)。「ボルト感覚が遠かったらどうしよう!?」って思っていたが、「近っ!!」。なぜスラブはあんなにボルトが遠いのに、クラックやA0はこんなにボルトが近いのか^^;。まあ、よいことだけど。
岩場は支点だけでなく、落石防止措置もかなりしっかりされていて驚き。それじゃ、スラブにもボルトを!!まぁでも、このボルト間隔がインスボンなんだろうな。
3P目をフォローするパートナー。
4P目(5.7、20m)はパートナー。快適なハンドを登っていく。
インスボンの下降点には、ほとんどの場合は写真のようなしっかりした下降支点が打ち込まれている。ロープによる摩耗が歴史を語っている。
2回の懸垂で取り付きまで。うん、弱点をついて変化に富んだルートで、素直に楽しめた。最終日にはちょうどよいな~。
さて、帰ろう!小屋に戻って荷物をまとめる。李さん夫妻には美味しい料理をはじめ、色々とお世話になりました!いつまでもお元気で!
さようなら、インスボン。いつかまた、来たいな。
ちょっとのんびりし過ぎたみたい^^;。肩に食い込む荷物にあえぎながら下山。やば、平日なのでバスが来る気配がない、汗。タクシーもいつ来るんだか見当が付かないので、歩いてウィドンまで降りることに。
ウィドンからバスに乗ってスユ駅へ。万が一、高速道路で事故渋滞などがあったら飛行機に間に合わないので、地下鉄で行くことに。ソウル駅までは4号線で1,100W。今年からソウル~仁川国際空港を結ぶ空港鉄道「A‘REX」が全線開通。なんと、駅に空港のチェックインカウンターとイミグレーション(出国手続き)がある!
ソウル駅は天井が高くて気持ち良い。
荷物を無事に預けて時間に余裕が生まれたので、ソウル駅のフードコートで最後の食事を。珍しい「タコ入りピビムパプ(돌솥각지 비빔밥)」(8,000W=600円)を頼んでみた。うまうま。
ソウル~仁川国際空港は全席指定、直行便でわずか43分!料金は13,300W(1,000円)、バスよりも早くて安くてびっくり!
さすがに平日なためか、駅はガラガラ。
ダイドーの自動販売機。文字はハングルなれど、デザインはほぼ一緒。1本800W(60円)。
全席指定なので、混雑していても安心だなー。席は広くて快適。うとうとしている間に空港に着いてしまった^^;。
仁川国際空港は近未来なデザインの新しい空港。ソウル駅で荷物を預けてあるので、ラクチン。
Jamba Juiceという、生果実をシェイクにしてくれるお店。「power size」という巨大なモモシェイク(피지플레져)、うまい!けど、7,500W=560円と高い^^;。
お土産を買い、残ったウォンでビールを買ったらぴったんこ。予算ぴったりの旅となった。沈む夕日を長めながら、静かに乾杯。
アシアナの機内食は充実しているなー。最後の最後まで、ごちそうさまでした。
成田到着は21時過ぎ。そこから空港便に乗って、自宅に着いたのは午前2時前。ざっと荷物を片付けて仮眠したら、また日常がはじまる。
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3ヶ月ほど前に突然に決まったインスボン行き。まず、二つ返事で「行く!」って言ってくれて、スラブのピッチも頑張って登ってくれて、相変わらず天気の相性も良いパートナーに感謝。それと、快く送り出してくれた仲間たちにも大感謝デス!
それと、韓国人クライマーは基本的にみな優しかったな~。日本語や英語を使いこなす若い人も多くてびっくり。日本に来る韓国人クライマーに対し、果たしてワタシはこんなに親切にできていたかと思うと、ちょっぴり恥ずかしくなった。色々と助けてくれた韓国人クライマーの皆さんにも感謝です。
鬼のように忙しい時期にも関わらず、休ませてくださった職場のスタッフたちにも感謝!なんだか、感謝、感謝な海外・初クライミング遠征となりました。
ほんと、またいつか行きたいぞ、インスボン!もろもろに、かむさはむにだ^^。