甲斐駒ケ岳・Aフランケ「赤蜘蛛」 day2-2 1~4P目まで

 Aフランケ「赤蜘蛛」(4級上、V・A1、8P・275m)。

 ワタシが生まれる数ヶ月前の1971年10月21日に、赤蜘蛛同人の井上進・木下五郎によって初登されたクラシックルート。言いだしっぺのsonoに「なんで人工の赤蜘蛛?」という問いに、「え?名前がカッコいいやん」って返事、汗。でも、おかげでこんな素晴らしいクラシックラインを登ることになり、まずは感謝。
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 午前7時45分、登攀開始。最初はM山隊長がトップの予定であったが、エイド(アブミを使用した人工登攀)のカンを取り戻したく、またここでフォローに甘んじると後も甘えてしそうだったので、勇んでトップを行かせていただく。

 1P目(Ⅳ・A1 25m)はワタシトップ。すっかり忘れたエイドだが、隊長から指示を受けるうちに感覚が蘇ってきた。イロイロな記録で「出だしのハングは遠い」「チョンボ棒を使った」という記録が多かったが、横に走るクラックにキャメロット#2を決めアブミを掛け、乗っ越した。
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 半分くらい登ったところから、下を振り返る。途中、支点がなくなるところをフリーで越える。気休めに浅いクラックにキャメ#0.5を決める。最後はアブミを残置し、マントルを返す。しっかり立てる幅のテラスで終了点(リングボルト数本)。
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 続いて、隊長がフォロー。#0.5にアブミを掛けて体重を掛けたら、バクっという音とともにぶらーんと墜落。。。ごめんなさいっ!中途半端にセットしたカムは回収すべきであった。
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 天候もよく、花崗岩の岩肌がキラキラに照らし出される。
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 「赤蜘蛛」の花道といえる2P目(V、40m)は、言いだしっぺのsonoへ譲ることに。見えるのは下部だけだが、快適そうなジェードルである。
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 やっぱ、花崗岩は青空に映える。花崗岩でなくとも!?
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 セカンドに隊長が入る。すっすと登っていくと「途中に支点があるよー」っと、途中でピッチを切った。すぐさま、ワタシがラストで登っていく。ピッチの半分くらいに、リングボルトで構築された終了点が。ここまでは、ホールドもスタンスも豊富で、実に快適。
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 凹角の部分に平行して、右側フェースにがっちがちにハンドが利くクラックが走る。
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 こんなところを登ってきたのだ。
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 ワタシが隊長のところまで到達してから、再び隊長が登り始める。
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 快適だったハンドからフィンガーに変わり、バランスをとりつつ登る。
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 隊長はそのままsonoを追い越し、3P目(Ⅳ・A1 20m)へ。4P目のハング帯が近づいてきた。
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 あまりに岩が巨大で距離感覚が麻痺。すぐそこに見えた4P目も、行ってみると結構な登りであった。
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 上部岩壁帯は、近づいてみるとかなりカブっていた。
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 ワタシもフォローでsonoを追い越し、4P目取り付きへ。
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 写真は3P目をフォローするsono。
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 4P目(Ⅳ・A1 45m)はワタシがトップに。人工でフェースに入り、ハングを左から巻く。ルートが右往左往するので、ヌンチャクの長さに気を配る。1段目のハングを巻いたところで次のピンが遠く、かなりシビれた。2段目のハングを人工で越える。かなりヌンチャクを間引いたつもりでも、次第に弾が少なくなってきて焦る。
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 リップを越えるとスラブ。ヌンチャクも残りわずかなので、間引いてランナウト。どっちにもルートが取れそうだが、支点が見当たらず右寄りにスラブを登る。テスティングするとポンポンと軽い音がする、風化したフレークを慎重に取る。
 ルンゼ状を詰めると次の支点が見えなかったので、右寄りに大木のあるテラスっぽいところを目指して進むと広いテラスが。多分、これが大テラスだろう。午前11:25着。まずますか?

 写真が大テラス。草花に覆われ、岩壁に突如現れたオアシスのようだ。
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 立ち木で支点を構築し、フォローの確保に。写真はリップを越える隊長。
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 ビバークが可能なくらい広いテラスなうえ、緑や花が彩りを沿え、ほっと一息つける。ここで昼食を兼ねて大休止。水は3人で1リットルしかないので貴重だ。時折、ガスが流れて太陽光線を遮ってくれる。長袖Tシャツで快適な温度。暑くなくってよかった。

 さぁ、大休止のあとは、核心のフェースが待っているぞ。  【つづく】
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by kanechins | 2010-08-28 14:52 | 「アルパイン」の独り言 | Comments(2)
Commented by saya at 2010-09-03 15:17 x
青い空に花崗岩のフェイス、それにクラックが、とっても綺麗!!!
もっと気軽に行けるところなら、行ってみたい^^
Commented by kanechins at 2010-09-05 15:51
☆sayaさま
 ほんと、日本離れした美しい風景でした。尾根と尾根の間に挟まれているので、カンタンには見られない場所にあるのが残念ですが。いや、苦労して行くからこそ、なおさらに美しく感じるのでしょうね~。
 もし車とかでカンタンにいける場所にあれば、一大観光スポットになっていると思います^^。


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