甲斐駒ケ岳・Aフランケ「赤蜘蛛」 day2-1 取り付きへの下降

 8月28日(土)

 午前4時起床。午前2時過ぎに雷様の急接近とともに雨音も。岩はしっとり濡れている。ぼちぼちお湯を沸かし、朝食。携帯で天気図を見ると、熱帯低気圧もまっすぐ北上したようなので、なんとか行けそうだ。

 午前5時50分、ギアを振り分け、遅めの出発。3人とも初めてのルートなので、トポを頼りに慎重に下る。赤石沢に向かって、岩小屋の左側にまっすぐ下へ伸びる踏み跡を辿る。ありがたいことに、蛍光ピンクのマーキングがこまめに付けられている。

 しばらく下ると、甲斐駒ケ岳・奥壁の展望が開けてくる。うーん、かっこいい!北沢峠側からは想像できない大岩壁が聳えている。
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 踏み跡は右に左についている。右に行き過ぎるとBフランケに出てしまうというので左、左へ行ったら、行き詰まってしまった。マーキングのあるところまで戻り、踏み跡を忠実に追う。じきに、巨岩の間を縫うような道へ。
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 この辺りは他へ迷うことが少ないのか、踏み跡はしっかりしていた。ところどころクライムダウンするシーンも。岩の形が特徴的なので、帰路はわかりやすいかも。途中、ビバーク可能な岩小屋も。今思えば、高い天井の岩小屋に荷物を置いていけばよかった。
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 トポには「30分ほど下ると、Aフランケの頭」と書いてある。道迷いも含めて40分ほど下ってきたが、頭っぽいところがわからない!?とにかく下っていくと、ちょっとしたバンド状のテラスの奥に、ちっちゃな岩小屋が。奥へ続く道もあるので、ここを「Aフランケ頭の岩小屋」と仮定し(後で違うことが判明)、アプローチシューズなど余計な荷物を置いていく。

 クライミングシューズに履き替え、さらに下降を続ける。斜度は増し、至るところにフィックスロープが。これが実にありがたく、念のためにビナを通して下降を続ける。一旦、八丈沢へ下る。そこから沢沿いに下るが、良くはない。滑落が許されない急な沢筋を慎重に下ると、急に沢が落ち込む場所に。右側のバンド状に踏み跡があるので、導かれるように右側へ進む。
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 見上げれば、鳳凰三山の雄姿が。
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 しっかりしたバンドをトラバースし、さらに下る、下る、下る。これ以上、下れないところまでいくと、小さな尾根をぐるっと巻く形に。さらに進むとゆるやかに下るようになり、眼前に突如、大岩壁が飛び込んでくる!すごい迫力に、おもわず「お、ぅお~!!」と声が出る。ここはまだ、Aフランケの右フェースである。
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 穏やかな傾斜の下はスパッと切れ落ち、水の流れる赤石沢まではまだ随分と高度差がありそう。ここでビバークする場合、水汲みは大変そう!?岩を正面に真っ直ぐ進むと、茂みの中にフィックスロープがある。「中央から左側のルートに行くには、15mほど懸垂で下降」とあるので、新しめの残置ロープで懸垂する。
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 下降点から、さらに右奥へトラバースすれば正面壁だ。午前7時20分、「赤蜘蛛」の取り付き着。迷いも含め、下降に1時間半を要した。初めて同士の割には悪くないペースであったと思う。様々な記録写真で見慣れた、「赤蜘蛛」のハング状の取り付きは容易にわかった。
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 いよいよ、1年越しの夢であった「赤蜘蛛」が始まる。   【つづく】
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by kanechins | 2010-08-28 12:31 | 「アルパイン」の独り言 | Comments(0)


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