北岳バットレス (2) 下部岩壁
2009年 10月 04日
午前2:30に起床。夜半からガスに包まれたためか、それほどの冷え込みではない。各自で軽く朝食を摂り、テントの撤収作業に入る。ヘッドランプをヘルメットに装着し、午前3:30に白根御池を出発。20分ほどで二俣。荷物をデポし、登攀具を装備して04:15出発。
暗闇の中を5つのヘッドランプがうごめく。05:10にバットレス沢出合い。間違いはないのだが、登り口がよくわからない。結局は水流手前のボルダー側から上がるのが正解か?徐々に斜度を増す沢を詰めていくと、じき空が白んできた。そして、不意に「バットレス」というペンキ印が、笑。
下部岩壁が目前に迫ったところで、太陽が顔を覗かせた。どうやら、好天に恵まれそうだ。
出合いから40分で下部岩壁の基部へ。登攀の準備を整え、06:10にアプローチシューズのままワタシがトップに入る。さぁ、楽しい時間のはじまりだっ!!(写真は2枚の時間差合成で、どちらもワタシ)
ロープが半分ほど出たところで、快適なテラスへ。時間短縮のため、ロープをフィックス(ロープを支点間に固定)する。
続々と登ってくるメンバー。
ラストをビレイしている間に、sonoが2P目を先行。再びフィックスしてもらう。
3P目は再び、ワタシがトップに。20mも登らないうちに、しっかりした支点で終了。ここが緩傾斜帯の入り口のようだ。ロープをフィックスして、どんどん登ってきてもらう。結論から言えば、2P目で一気に緩傾斜帯まで登れそうだ。
bガリー上部はちょっとわかりづらい。偵察を繰り返しながら、cガリーへの踏み跡を発見。尾根を越える。
尾根を跨ぐと、すぐに巨大なcガリーが広がる。
尾根から下ってくるメンバー。
cガリーを登ってくるメンバー。浮石ばかりで、中央稜から絶えず石が降ってきていることが伺える。さっさと抜けたい場所である。
cガリーを少し登ると、右岸(上を見て左側)に赤ペンキで「4」と書かれた場所に出る。このスラブを上がれば4尾根の基部である。時間短縮でノーロープで抜ける。濡れると悪いので、不安ならアンザイレンした方が良い。
スラブを登ってくるメンバー。堕ちてはいけない場所である。
そして、いよいよ4尾根の登攀が始まるっ。 【つづく】